子猫と遭遇してしまった際の我が家の対処法:2
2016/02/08
玉と緑と桜は、同時に発見されているので恐らく兄弟です。
状況的に、公園に突然放置されたのだと思います。
まず、線路脇の草むらから鳴き声(これが玉)。
それに応えるように、その隣にある公園の巨大な桜の木の上からも鳴き声(これが緑と桜)。
まるで、お互いの安否を確かめるかのように泣き続けていました。
木の上にいる二匹の姿は確認出来きるのですが、何処までも続く線路脇の草むらの方は、まったくどこにいるのか分からず鳴き声だけが聞こえてくる状態です。
それから2日くらいは、草むらの何処かから鳴き声がかすかに聞こえていました。その道を通る度に奥を覗いてみるのですが、相変わらず姿は見えません。
更に5日が経ち…
正直、この子はもう駄目だと思いました。
かわいそうに、死んじゃったんだろうな…
完全に諦めた後。
学校帰りに、線路脇を歩いていた姉ちゃんから電話が。
「草むらから赤ん坊の声聞こえたよ!生きてるよ!」
急いで、猫缶を持って現場へ駆けつけました。
母娘ふたりで、周りの目も気にせず線路脇の草むらの中を捜索です。
今、助けなきゃ、この子は死んじゃう。
あちこちを覗いてみますが、一向に姿は見えません。
諦めずに捜索を続けると、唐突に、草むらの中から娘の足元にひょっこり白い塊が。
「もう限界!死んじゃうから助けて」と訴えてきたようでした。
まるで、兄貴のときと同じようです。
そして持ってきた猫缶を食べさせ、ちょっと落ち着いた頃にすかさず母ちゃんが片手で掴んでゲット。
そのままカバンに入れて、家まで連れて帰ったのが、玉之丞です。
そして、桜の木の上の二匹。
人の出入りの多い公園のため、たくさんの人に発見され、子どもたちに騒がれ、怯えきった二匹は、更に上の方まで登って行ってしまいました。
なので、深夜など、人がいない時間帯を見計らってご飯をあげに公園に毎日通っていました。
ただ、生きていて欲しい。
生きていてくれたら、(既に近所のたくさんの住民たちがこの赤ん坊たちの存在を知っていたので)きっと誰かが迎えてくれる。
その気持ちで毎日、ご飯をあげに通っていました。
実際「捕獲が出来るなら飼いたい」と言っている方と何人かお話をしたので、きっといつか裕福なご家族に保護されるんじゃないかと期待していました。
ご飯をあげているうちに、二匹は、母ちゃんが声をかけると、すぐに木の上から降りてきてくれるようになりました。
そのうち、母ちゃんの自転車の音だけで、降りてくるようになりました。
このあたりで、やっと木の上から地上へと行動範囲が広がり、公園の中を自由に出歩くようになりました。
そして、姿が見えなくても、母ちゃんが「ごはんー!」と公園内で呼んだだけで、何処からともなく飛んでくるようになりました。
ご飯が終わると、二匹は、お遊びタイムです。この頃には玉之丞がもう家にいたので、子猫の遊び方は慣れたもんです。木の枝を猫じゃらしのように使って遊んだり、広い公園内を使ってかくれんぼをして三人で遊んだり。そして、二匹が遊びに夢中になっている間に、母ちゃんはこっそり帰るという毎日を繰り返していました。
ですが、ある深夜。
まるで二匹の間に、
「母ちゃんは、いつも僕たちにご飯をくれて遊んだあとに、帰っちゃうから、今日は遊ばないで、母ちゃんについていこう!」
「うん、ついていこう!」
こんな会話があったかのように、二匹は、帰ろうとする母ちゃんの自転車に懐いて、ついてきました。
どこまでも、どこまでも、ついてきました。
母ちゃんが立ち止まると一緒に立ち止まり、道を曲がると一緒に曲がり、必死に必死についてきました。
二匹の歩くスピードが非常にスローリーなので、自転車では2分の距離を1時間かけて三人で歩いて帰ってきました。
道の途中で顔見知りの地域猫に会ったのですが、「え?あんた…産んだの?」という目で見られましたね。
二匹を、兄貴&玉のところに混ぜた瞬間、兄貴の反応は「また増えた…」
もういいよ、俺が面倒みるから。
そんな対応でしたね。イケメン過ぎる育メンです。でも、やっぱり最初は、赤ん坊三匹がプロレス状態になっているのを見て、パニックになり、どれが自分の大切な玉之丞か分からなくなって目印として玉の背中におしっこをかけました。
「お前は俺のもんだ」という男前なマーキングです。